ほろ酔い林檎

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帰り道

帰り道、
コートのポケットに手を突っ込んで
一人急ぎ足で家路に向かっていると、
「まあ、待てよ」
後ろから呼び止められた。
振り返ると、
外灯の下に照らされて立っていたのは
紛れもなく僕だった!

驚く僕にもう一人の僕は言った。
「何しけた顔してんだよ」
しょうがねえだろ、そう言う時もあんだよ…。
どこからか押し寄せてくる不安。怒り。
僕は焦っていた。何かに追い立てられていた。
何もかも思い通りになんて、そんなうまい話なんてないよな。
ちっともいいことなんてない。
そんな僕を見透かしたように向こうの僕は続ける。
「結局はお前次第だぜ、どっちに転ぶのかなんてほんの少しの差なんだ」
「何もかも諦めるのは簡単だけど、本心はそれを許さないんだろ」
「だったら自分が納得するようにやってみるしかないな」

ちっ、そんなこと解ってるさ。
それでもどうにもならないことだってあるだろ。
都合のいいことばっかり並べやがって。
かみ殺してきた怒りは増しながら、
それでももう一人の僕から逃げられない僕。
そんな僕をまっすぐ見つめて僕は言う。
「じゃあ、今を生きてるか?一生懸命」
何も言えない。
悔しくて見つめた手のひらが青白く映る。

風が音を立てて枯葉を軽く舞い上げた。
「はじめの一歩、だろ」
「とことんぶつかってみれば、何かが見えてくるかも知れないぜ」
「ダメで元々なんだし」
ああ、そうだな。
やってみなけりゃ何が起こるかなんて分からないよな。
諦めるのは何かをした後でいい。

「今を生きろよ」
不器用にふっとこぼれた笑顔を向けようとしたら、
そこには誰もいなかった。

 【am no.3】



思いもよらずに長くなりました。
テレビを見ながら、ふと頭に浮かんだ光景-外灯の下に立つ“僕”とそれを見つめる“僕”の姿を描いてみました。
うーん、詩としては全然上手くまとまりませんが、まずは書いてみようという気持ちが二人の“僕”を動かしました。

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